INTERVIEW

  1. HOME
  2. インタビュー
  3. 東伊豆町民インタビューNO.26 加藤惇香さん

学ぶ
加藤惇香さん
三宝保育園・正定寺

東伊豆町民インタビューNO.26 加藤惇香さん

荒武
荒武

本日は稲取にある三宝保育園の園長先生であり正定寺のご住職でもある加藤惇香さんにインタビューさせていただきます!

地域と密接な2つの場所を運営されている加藤さんがどのようなことを考えながら東伊豆で暮らされているのかを伺っていきたいと思います。

加藤さん本日はどうぞよろしくお願いいたします。

まずは、お寺と保育園がそれぞれどのような形で始まったのかについて教えてください。

正定寺の起源はかなり古く1番古いお墓だと鎌倉時代のものがあります

当時から今の場所にあるので、津波などの被害も少なかったということがわかっています。

お寺の中には、地獄絵図などがあり特徴的です。

正定寺は浄土宗の寺院で、総本山は京都の知恩院です。

東京の増上寺の大本山の1つで、そちらとは40数年の間、正定寺にて臨海学校の受け入れを行っています。

また、三宝保育園は昭和27年創立で、北海道出身の私の父が開園しました。

父はもともと小学中学の教諭だったので、最初は町の子供たちに勉強や遊びをも教えるような寺子屋のような場所を開いていたと聞いています。その寺子屋が三宝保育園に。

私も保育士の資格を得てからは三宝保育園に在籍して地域の子供たちの成長を見守ってきました。

加藤さん
加藤さん

荒武
荒武

お教えいただきありがとうございます

先日、三宝保育園の発表会を拝見させていただいき、アットホームな雰囲気で魅力的な印象を受けました。

加藤さんはどのような教育方針で地域の子供たちを育んでいるのでしょうか?

三宝保育園ではどのようなことに取り組む場合でも、上手にやるということよりも楽しくやろうという気持ちを大切にしています。

発表会ではそれを特に意識しており、うまくできなくてもいいから自分たちが楽しみながら来てくれた親御さんだったりご兄弟たちに楽しんでもらうという気持ちでお稽古します。

加藤さん
加藤さん

また卒園生たちが小学校の放課後には立ち寄る場所にもなってもいます。

そこで宿題をやったり後輩となる園児たちと遊んでくれたりします。

卒園児たちは夏休みに来る子もいて、そういった子どもには私達が夏休みでも規則正しい生活が身につくように宿題をやる時間を設けるなど、メリハリを作っています。

そのおかげでここにくる子たちの夏休みの宿題はとても早く終わるんですよね。

加藤さん
加藤さん
荒武
荒武

卒園した子供たちが帰って来られる場所があるというのは、共働き世代が多い今の社会ではとてもありがたいことだと思います。親御さんにとっても信頼できる加藤先生が子供の面倒を見てくれるとなったら安心だと思います!

卒園した子どもたちが帰ってこられる居場所づくりをされている加藤さん、この場所を地域に開くという意識をお持ちなのかな?と思うのですが、何かそのために特別な取り組みなどされているのでしょうか?

はい、お寺でもあるので地域に開かれていることはとても大事なことだと思っています。

地域に向けての取り組みとしましては、園児が3点以上のアイテムを持ち寄って出店するバザーを年に1回開催しています。

同時開催で近隣の出店者さんたちによるフリーマーケットも開催しています。

こちらのイベントは近所の方も毎年楽しみにしてくれている人気のイベントとなっています!

保育園のことをボランティアで手伝ってくれる、檀家さんもいらっしゃるんですよ!

加藤さん
加藤さん
荒武
荒武

三宝保育園さんは地域の子どもたちを中心に地域のいろいろな人たちが集える場所になっているんですね!

そのような三宝保育園をやっている加藤さんからは、この地域がどのように見えていますか?

園に通っている子どもたちを見ていると、そこに紐付いて地域のことが見えてきます。

最近は暮らしが便利になったこともあり、家での過ごし方一つとっても楽をすることが先行してきているように感じています。

それに伴ってか、水道の蛇口から自動で水が出てくる暮らしが当たり前だったり、洋式のトイレしか使ったことがないお子さんもいて、生きる知恵を学ぶ機会が減ってきているのかな?と思う場面に出くわすことがあります。

子供が少なくなってきたということもあると思いますが、同級生でのつながりは密接ですが、学年を超えたつながりは昔よりも少なくなっている気がしています。

協力しあって何かをするというような人と人の関係性の広がりが子供を強くしていくと思うので私たちはそういうことを意識しながら保育園を運営しています。

加藤さん
加藤さん

荒武
荒武

そのように地域を見られているのはやはり保育園とお寺2つの地域の居場所を携わっている加藤さんならではの視点だと思います。

最近のお子さんの特性についてもなにか気づかれたことなどありますか?

最近の子どもたちはYOUTUBEなどをテレビと同じように見ているので、発表会のお稽古や園でのお勉強でも、耳から覚えることが得意だなと感じています。

それと、みんなと一緒であるべきという意識が強いかなと思っていて、できるだけ自分で考える力を育んでもらえるようサポートしています。

加藤さん
加藤さん
荒武
荒武

インターネットの普及によって現代のお子さんたちの暮らし方も劇的に変化を遂げていますよね。

それでは最後に加藤さんの今後の展望についてお教え下さい。

展望としては寺カフェを開いてみたいという夢を持っています!

お寺がカフェを開いているというニュースを見て、お庭に向かってドリンクだけを提供するような形式だったら、正定寺でもできるなと思って構想を温めています。

スペースがあるので盆踊りや、昔はたくさんあった駄菓子屋さんを開いてみるのも面白いと思います!

加藤さん
加藤さん
荒武
荒武

寺カフェ魅力的ですね!

他にも様々な素敵なアイデアをたくさんお持ちなんですね!

実現した暁には町のイメージも更に明るくなることと思います!!

本日は幼児教育の第一線でご活躍で、地域の拠り所であるお寺を開かれている加藤さんから、それぞれの視点からのお話を伺うことができました!

加藤さんありがとうございました!