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高羽文隆さん
わさび農家

東伊豆町民インタビューNO.21 高羽文隆さん

荒武
荒武

本日は東伊豆町白田でわさび育てている、高羽文隆さんをインタビューさせていただきます。

本日のインタビューは、高羽さんが営まれているわさび田で伺わせていただきます!

荒武
荒武

高羽さん、本日はよろしくお願いいたします!

まずは、わさび農家さんとしての高羽さんのお仕事について伺わせてください!

よろしくおねがいします。

うちはこのようなわさび田を合計15箇所持っています。

わさびは通年収穫することができ、毎週のようにわさびをお求めになるお客さんもいるので、それぞれのわさび田の収穫時期をずらしながら、一年間収穫できる状態を作っています。

出荷量としては、蕎麦や刺身の消費量が増える夏がシーズンとしては一番多く、多い時は一日25kgほどの出荷量です。

高羽さん
高羽さん

うちのわさびは身近なところだと、稲取地区の「蕎麦処 誇宇耶(こうや)」さんで食べられます!

あとは個人で市場へ出荷をしていたり、人と人とのご縁でつながった博多や由布院のお得意さんもいます。

ここで作っているわさびは種から苗になるまで畑で育てて、苗をわさび田に定植して15ヶ月程度で収穫します。

わさびの収穫期間は、急いで収穫する必要がないというのも特徴かと思います。

高羽さん
高羽さん

荒武
荒武

日本食には欠かせない存在のわさびが生産されている現場に、自分が今こうして立っていることにとても感動しています…

わさび田が段々畑のような作りになっていて特徴的だなと思ったのですが、どのような構造になっているんでしょうか?

静岡県オリジナルのわさび田の作り方で、畳石式わさび田といいます。

世界農業文化遺産に登録されている伝統栽培方法です!

断面で説明すると4層構造となっていて、上から、砂→砂利→石礫→大石となっています。

地形に合わせて柔軟に作り方が変わってくるというのも特徴だと思います。

このわさび田の場合は、横に沢が流れているので、その流れを活かした作りになっています。

伊豆半島内でもわさびの品種は様々で、その土地と品種の相性は谷ごとに変わってくると言われています。

その土地に流れる水によって、合う合わないがあるようです。

高羽さん
高羽さん
荒武
荒武

ありがとうございます。

高羽さんの丁寧なご説明で、わさびについての知識をたくさん得ることができました!

続いて、高羽さんご自身についてもお教えいただきたいのですが、わさび農家さんになった経緯を教えていただけますか。

地元は白田地区で、高校を卒業して2年間静岡県立農林短期大学で農業のことを学びました。

卒業後は東伊豆に戻って、わさび農家を営んでいた父とともに、今の仕事をしています。

今管理しているわさび田は父が作ったものもあれば、耕作されなくなるわさび田を買い修繕して使っているわさび田もあります。

現在、国有林では耕作権利の売買は禁止だそうです。

高羽さん
高羽さん

荒武
荒武

おそらく地域の信頼関係の元でなくては情報すら入手できないとは思うんですが、わさび田を買うことができるんですね!

それでは東伊豆町について質問です。

高羽さんから見て、東伊豆町にどのような印象をお持ちですか?

昔も今も、町への印象はそんなに変わりませんね。

ただ昔に比べたら、新しい家は建たないし、自営業の人も減ったかなという風に思います。

農家はまだ後継者が仕事を引き継いでいる印象はありますが、飲食店などは後継者がいなくてなくなってしまうケースも見られますよね。

観光地でもあるので、地域外の経済を引っ張ってこれると、地域内で回るお金が生まれてくるのかなと思います。

例えば観光だったら、ジオパークのことや食べ物のことに注目したような取り組みが進むといいのではないかなと思っていて、わさび田の近くにあるシラヌタの池などは貴重な生物がいるので毎年シーズンになるとそれを見物しに来るようなお客さんがいるので、そのような場所としての独自性を売りにできると良さそうです。

高羽さん
高羽さん

荒武
荒武

この町は、経済が回る仕事や産業の再考が必要になってきているのかもしれませんね。

そんな地元思いの高羽さんは、地域の中でどのような役回りをされることがあるんでしょうか?

幼稚園、小学校、中学校と3回PTA会長をしました。笑

東伊豆町PTA連絡協議会の講演会で竹下和男先生が熱川小学校にお招きしたことが思い出深いですね。

竹下先生は「子供が作る弁当の日」という、食育にまつわるユニークな取組みを提唱されている元小学校の校長先生で、私が農協の勉強会で知ったのをきっかけに、東伊豆町の大人にも子供にも、ぜひ先生の話を聞いてもらいたい!と感じた方です。

実際に講演会を開催してみると、参加者の中から東伊豆でもう一回、竹下先生の講演会を開催しようという流れが生まれ、実際に二回目の講演会が開かれるほどの反響となりました。

みんな子供に対して、同じ気持ちを抱いている地域なんだなということを改めて感じる機会でしたね。

高羽さん
高羽さん
荒武
荒武

ひょんなところでできたつながりを、地元に還元しようというお考えが素晴らしいと思いましたし、当時のPTA会長の役は、高羽さんに回るべくして回ってきたのだろうなあという感想を持ちました!

東伊豆町が子ども思いのステキな地域だというエピソードを伺うことができました!

また、わさび農家さんのお仕事内容や生産の現場など、今まで知ることができなかった世界を高羽さんの取材協力のおかげで知ることができました!

まだまだ私達が知らない世界が東伊豆町には広がっていると思うので、今後も取材を続けていきたいと思います!

高羽さん、この度は取材にご対応いただきありがとうございました!