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東伊豆町民インタビューNo.15 稲岡麻琴さん

東伊豆町の人々の集まる憩いの場所となりつつあるダイロクキッチンの管理人を務め、NPO法人ローカルデザインネットワーク(以下以下LDN)のメンバーの一人である稲岡麻琴さんに、静岡大学地域創造学環 東伊豆フィールドワークメンバーがお話を伺ってまいりました!
静岡大学東伊豆フィールドワークメンバーの中には稲岡さんと初対面の新メンバーもいたのでまずはお互いの自己紹介からスタート…!

静大FW
静大FW
稲岡さんこんにちは!まず、自己紹介をお願いします!
稲岡麻琴です。出身は三島市で、小学校三年生のころに引っ越しで伊東市へ、大学進学で上京して東京で、三年間働いてから東伊豆の方とご縁があり、結婚を機に東伊豆に移住してきました。
2001年に結婚をしたので東伊豆に住んで約20年になります。
今は高校1年生と小学校5年生の娘がいて、家が神社なのでそのお手伝いをしながら、現在はLDNに参加しており、毎週水曜日にダイロクキッチンで36(サブロク)カフェを開いてダイロクの管理人をやらせてもらっています。
稲岡さん
稲岡さん
静大FW
静大FW
ありがとうございます!伊豆には昔から所縁があったんですね!
さっそくですが、稲岡さんが今までに行ってきた活動を具体的にお教えください!
ひがしいず日和写真部の活動です。これは写真教室に通っていたメンバーと東伊豆町の魅力を発信する媒体を作りたいね、という話になり、2016年の3月に立ち上げました。
この活動はSNSで、観光目線よりは日常目線で東伊豆町の暮らしや文化的な面の良さを伝えています。
都会に出て行ってしまった人や、地元の人に普段の生活では見落としがちな東伊豆町の良さを再認識してもらえたら…という思いで始めました。
稲岡さん
稲岡さん
静大FW
静大FW
確かに自分が長く住み続けている町の良さは当たり前に側にあるものになってしまい、町の魅力に気づきにくくなってしまいがちですよね。
稲岡さんは自己紹介の時に東伊豆町に住み続けて約20年になるとおっしゃっていましたが、稲岡さんが思う東伊豆町のいいところは何だと思いますか?
地域の人同士とのつながりの強さだと思います。何か困ったことがあったらパッと動いて助けてくれる人ばかりです。
去年(2019年)の大きい台風があった時も近所の人たちと協力して一緒に片づけをしましたし、壊れてしまったものがあればすぐに直してくれたりした職人さんもいます。
人と人との密着度が強く、助け合いの精神が強い方ばかりだと感じます!
稲岡さん
稲岡さん
静大FW
静大FW
私たちも町を歩いていて気さくに話しかけてくださる人や挨拶をしてくれる人ばかりで地域の方々の優しさというのはフィールドワークに来るたびに感じます。
現在、ダイロクキッチンの管理人をなさっていると思いますが、管理人になったきっかけは何ですか?
ひがしいず日和写真部の活動をしている中で、写真展を開こうと場所を探していたらたまたまダイロクキッチンを見つけ、見学に行ったら、荒武さんの思い描いているものと写真部の趣旨とが近かったことで意気投合。2ヶ月後の6月には開催することが決まりました!それがダイロクキッチンとの出会いです。
この写真展を機にダイロクキッチンに人が集まることが面白いと肌で感じました。しかし、荒武さんがいないとダイロクキッチンが閉まっていて…。
そこに勿体なさを感じたのでダイロクキッチン2年目から週に1回、水曜日に私がカフェを開きながらダイロクキッチンの管理のお手伝いをするようになりました。
稲岡さん
稲岡さん

静大FW
静大FW
そうだったんですね!その時から荒武さんとのつながりでLDNにも参加したりしていたのですか?
参加したのは昨年からです。でも、ずっと誘われ続けていました(笑)
稲岡さん
稲岡さん
静大FW
静大FW
荒武さんからずっと声を掛けられていたんですね!(笑)
そこで声を掛けられて参加しようと思ったきっかけや思いは何でしたか?

元々荒武さんの活動にはとても興味があり、面白いと思っていて、私自身外部の人たちともつながりを持ちたいと思っていました。
人と人とがつながって世界が広がることが自分も好きですし、誰かがつながっているのを第三者的な目で見るのも好きだから…ですかね!
また、例えば自分の子供が大人になって東伊豆に帰ってきた時につまらない町だと思ってほしくないというのが大きいですね。
魅力的な町って、人とつながることが楽しいと思えるような町だと思ったので、もっと東伊豆の人々がつながって、更なる魅力を創造出来たら良いと思って参加してみようと思いました。
稲岡さん
稲岡さん

静大FW
静大FW
なるほど!確かに町の人と人とのつながりが深い町は他の町にはない独自の魅力を感じられると思います。
少し話題を変えて、毎週水曜日にダイロクキッチンでやっているカフェについてお伺いします!
カフェを開くうえで大変だったことはありますか?
大変だったことは特になかったです。というのは、荒武さんが売上などは気にせずに毎週水曜日にダイロクを開いてくれるだけで大丈夫だと言ってくださったおかげで、気楽に始められました!
稲岡さん
稲岡さん
静大FW
静大FW
そうだったんですね!ひとつ疑問なのが、カフェを開いた当初はなかなか周知されていなくて人があまり来なかったと思うんですけど、どうやって宣伝されたのですか?
そうですね!そういえば最初はなかなか人が来なかったかもしれないです!(笑)
確かに厳しかった時もありました。なので、Facebookで宣伝活動をしたり、ダイロク通信に載せてもらったりしました。
最初の方はもう忘れちゃったなぁ…(笑)
でも、朝の10時から夕方の4時まで営業してますがノーゲストだったことはほぼなかったと思います。
来ないと体調が悪いんじゃないかと心配してしまうくらい必ず来てくれるおじいちゃんの常連さんもいらっしゃいます。
稲岡さん
稲岡さん
静大FW
静大FW
そんな常連さんが居てくれるのは嬉しいですね…!
客層はやはり年配の方が多いのですか?
そうですね。
年配の方や、町外の方もいらっしゃいます!
オープン当初は若い人とか近くで仕事をしている人が昼休みに来てくれる想定でしたが、全然違ったことに驚きました。
地元の方ももちろん多いですが、意外と移住して来た人が多いかもしれないです。
ダイロクキッチンは外から丸見えでオープンなので、元々が人とつながりたい、おしゃべりしたいと思って来る人が来てくれます。
稲岡さん
稲岡さん
静大FW
静大FW
町外からのお客さんもいらっしゃるのは驚きでした!
それでは、カフェを開いてやりがいを感じることはありますか?
そうですね…。
年配のおばあちゃんが、家にこもるんじゃなくてフラッと立ち寄れておいしいコーヒーを飲みながら人とおしゃべりができるような場所がこの町にあることがありがたいんだよってよく言ってくださることが、カフェをやっていてよかったなぁって思いますね…!!
また、週に1回だけ開いているということで、毎週水曜日はダイロクでお茶をするという習慣をつけてくださっている常連さんが多くいることが励みですし、嬉しく思います!
稲岡さん
稲岡さん

静大FW
静大FW
そんな常連さんがいらっしゃるのは稲岡さんにとっても支えになっていつと思いますし、きっとそのおばあちゃんにとっても稲岡さんのカフェは生きがいになっているのかもしれませんね…!
お話の中でダイロクキッチンは人と集まれる場所だとおっしゃっていましたけれど、東伊豆町にとってダイロクキッチンはどういった存在だと思いますか?
オープンしてもうすぐ5年が経ちますが、まだよく認知されていないとも感じます。
でも、ダイロクがあるということや私たちが何か活動をしているとなんとなく知っている人たちは多くいらっしゃって、町の人たちは何か面白いことをやってくれないかと期待してくれたり、陰ながら応援してくださっている方もいるのではないでしょうか。
1,2年目はまだ町の人には活動がよく知られていなかったと思いますが、続けていく中で段々ダイロクが町の人たちに浸透していっている、受け入れてくださっているなぁという感覚はあります。
稲岡さん
稲岡さん
静大FW
静大FW
これから地域の人たちにもっと浸透していって、地域の人たちにとってダイロクキッチンが生活の一部となるといいですね!
それでは、ダイロクキッチンを使うにあたって最終的な目標を教えてください!
もちろん子どもたちが楽しめる場所でありたいと思うのですが、子どもたちに楽しい場所を…というよりかは、もっと大人たちが楽しめたらいいのになぁと思いますね。忙しい毎日の中で一息つけるような場所でありたいです。
ご飯をみんなで作ったり、食べながら仕事の話や趣味の話、あるいは愚痴でもなんでもいいので他愛のないおしゃべりをしたり…。そんな楽しい時間をみなさんと共有できる場所にダイロクキッチンがなれたらいいなぁと思っています!
また、私たちLDNが動いて場を提供するのではなく、自分たちから動いて、これをやろうよって言ってくれるひとがたくさん出てきて新しいコミュニティが生れてくるといいですね。
稲岡さん
稲岡さん
静大FW
静大FW
大人をターゲットにしていることはとても意外な考えでした!とても素敵な考えだと思います。子どもから働いている大人や、年配の方まで、老若男女全ての人に愛される場所にダイロクキッチンがなれたらいいですね…!
それでは最後に…稲岡さん自身は、今後どのようにこの地域と関わっていきたいですか?
ダイロクキッチンでも、嫁ぎ先のお宮でも…。ニュートラルな状態で人とつながれる自分自身でありたいですし、外から来た人と、地元の人とをつなげられるようになりたいですね。地域の人たちの日々の暮らしや、人とのつながりを支えられる架け橋のようになれたらなぁと思います。
また、静大や芝浦工大の企画にも、もっとたくさんの人を巻き込んで、学生と地域の人たちをつなげたいです。
ささやかな楽しみやハッピーなことで溢れる素敵な町になれるようにお手伝いができたらいいな…と思います!
稲岡さん
稲岡さん

静大FW
静大FW
私たちも稲岡さんを始め、東伊豆町の人たちとつながっていきたいと思っています。また何か一緒に活動出来たらいいですね!
ダイロクキッチンは東伊豆町の人やこの土地に来た人にとっての集いの場となっていることが分かりました。きっと稲岡さんがダイロクキッチンでやっていることは町の人に幸せや楽しさを提供していると思います!
今回のインタビューで稲岡さんの素敵な人柄や思いを知ることができました!
お忙しい中ありがとうございました!