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本多まゆみさん
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東伊豆町民インタビューNO.65 本多まゆみさん

荒武
荒武

今回は本多まゆみさんにインタビューにお答えいただきます!

料理研究家である本多さんには地域おこし協力隊で移住された当初から「食」のシーンを中心にお世話になっており、かれこれ6年以上のお付き合いです!

本日は本多さんたちが手がけられているグランピング施設「La-gom(ラゴム)」や併設のカフェ「m’s slow food」について教えてもらいつつ、どのような眼差しでこの町で事業展開をされていらっしゃるのかを伺っていきます!よろしくお願いいたします。

まずは施設のご紹介を伺えたらと思います。

よろしくお願いします。

La-gomは海のいちばん前に泊まれる2棟のドームテントと水平線とひとつになる1棟貸宿とカフェが併設したアウトドア複合施設です。

施設内のカフェ「m’s slow food」では、宿泊のお客様へお料理を提供と金・土・日曜日は一般のお客様向けにカフェ営業をしています。また宿泊のお客様には地元食材のBBQとカフェの食事を楽しんでもらうことができます。

もともと、ところてんの原料である天草の干場だった広場や倉庫、雛のつるし飾りの展示会場「むかい庵」を改修して2022年10月末にグランドオープンしました。

施設名のLa-gom(ラゴム)の意味は、スウェーデン語で「ちょうどいい」「足るを知る」という意味なんです。この場所は、私たちにとってもちょうどよくて、来てくれた人にも”ちょうどいい場所“であり、またここに来たいと思ってもらえるように願いを込めて付けました。「ちょうどいい」という感覚を大切に接客を心がけています。

本多さん
本多さん

荒武
荒武

この場所の前の姿を知っている身からすると、驚くほど様変わりしましたよね!

訪れる人たちに“ちょうどいい”と感じてもらえる場所にしていこうという姿勢、とても素敵です!!

もう少し詳しく伺いたいのですが、「ちょうどいい場所」というコンセプトにはどのような想いが込められているのでしょうか?

こちらでは空と海と稲取の港町が一望できるロケーションはもちろんのこと、おいしい時間を過ごしてもらうことを立ち上げ当初からもこれからも大切にしていきたいと考えています。

ご宿泊のお客様からは「宿泊棟にテレビがなかったりここにはいちいち何かが足りないけれど、それが自分にとってはちょうどいいんだよね」「海との距離感、波の音、ちょうどいい味付けの海辺のごはんが本当に全てがちょうどよかったよ」という、まさに“足るを知る”時間を過ごしていることが伺えるコメントをいただいています。

 

また、これまで料理研究家として仕事をしてきた自分からすると、宿泊のお客様とのコミュニケーションはとても新鮮で、お話の中で共通点が見つかり話が盛り上がってしまい、一緒にやっているメンバーからおしゃべりしすぎだと注意されることもしばしば…(笑)

ただ、お客様から宿泊後に「また来ます!」というメッセージや提供した料理のお話やおすすめの食材についての質問をいただいたり、または使っている化粧品を聞かれたりと、その後の交流が続いており、そういったお客様はきっとまたここに訪れてくれると思うし、会いに来てくれるような気がします。そして些細なコミュニケーションがとても大切なんだと信じています。

個人的にお帰りのお客様をお見送りする時にいつも寂しくなりますが、、、笑笑。こういう形で人とのつながりが広がるのは宿泊業ならではの面白さであり、たくさんのご縁をいただけることだと思います。

本多さん
本多さん

荒武
荒武

宿泊を通して生まれたつながりは、本多さんたちにとっても、宿泊した方にとってもかけがえのないものになっているんでしょうね。今後の発展も楽しみです!

かつて地域おこし協力隊だった本多さんですが、どのような想いでLa-gomを始められたのでしょうか?

2017年の6月に地域おこし協力隊として移住し、飲食出店が可能なダイロクキッチンがあったため、即戦力として翌月には「海辺のあさごはん」を開催することができました。

月2回開催でしたが徐々に毎回足を運んでくれる方が増え、町に暮らしている人たちにとって新しいライフスタイルをご提供できたと思っています。

この経験や当時立ち上げの際にお世話になった人、お店に足を運んでくださっていたお客様とのつながりは人生の財産となっています。

また、地域おこし協力隊の当初から町に暮らす若い人たちに対して大人たちができることがもっとあるのではと思っていました。自分たちの暮らす場所に働きたいと思える施設があったり、行きたいと思える場所ができないかなとか。

そして地域おこし協力隊時代に私の人生を変えるような出会いがあり、そのご縁からLa-gomを立ち上げることになりました。立ち上げメンバーは私を含めて町外ですがこの場所から見る風景に魅せられたこと、何よりも町の人が温かく受け入れてくれたこと、いろいろなことが繋がって実現できました。地元の若い方がいつかこの施設で働きたいと思ってもらえるようにそんな会社でありたいと思います。

そして6年前、二拠点居住をする際に町を見て周った際、こんな場所に住んでみたいなと思ったのがLa-gomの敷地で、まさかここで事業を立ち上げることになるとは想像もしていませんでしたが、営業が始まり、自分にとって「ちょうどいい」場所として運営できていると実感しています!

 

また、東伊豆在住の方がカフェで提供した私の料理を気に入ってくれて一泊二食付きでわざわざ泊まってくださったり、都会から伊豆へ移住されてきた方たちがカフェに足を運んでくれてのんびり過ごしているのを見ると、いろいろな人達にとっての新しい居場所が作れているのかなと思いますね。

本多さん
本多さん
荒武
荒武

本多さんの海辺のあさごはんを通して新しいライフスタイルが生まれたということは、町にとって非常に価値のある出来事だったと思います!

そしてLa-gomもまたこの町に新たなライフスタイルをもたらす拠点になる予感がしますね!!

そんな新しい挑戦の真っ只中にいる本多さんですが、これからはどのような展望をお持ちなんでしょうか?

展望として今やりたいことは二つあります。

一つは町の魅力が感じられるような体験型の滞在プランを作ることです。

都会の喧騒から離れて、東伊豆の産業や歴史や文化に触れながら宿泊してもらうアグリツーリズモのような、地域の魅力をまるっと体感できるような滞在を提供していきたいですね。

東伊豆は食材も生産者さんも豊富なので、料理教室などを開くこともできると思っています。

もう一つは、La-gomの施設も使って日本中からお客さんが訪れるような今までにない大きなイベントが東伊豆で開催できたらいいなと思っています!

アートイベントとしてアーティストを巻き込んでもいいし、有名人を呼んだりしながら、東伊豆の代名詞となるようなイベントを年に一回でいいので開催できないかなと考えています。

本多さん
本多さん

荒武
荒武

僕も東伊豆らしさを地域外に表現するような活動はとても重要だと考えています。

訪れた方たちに東伊豆という町についてポジティブで強烈な印象を持ってもらうことが、二度三度足を運んでもらえるかどうかの鍵になってきますよね。

最後にLa-gomに来てくれているお客様やこれから訪れるであろうお客様へ向けて、どのようにこの場所での時間をお楽しみいただきたいかを教えて下さい!

m’s slow foodは調理も一人、盛り付けも一人でやっているため、お客様をお待たせてしまうこともあるのですが、空と海と港町が見えるロケーションの中で料理をお出しするまでのひとときも含めて楽しんでもらいたいです。

稲取キンメカレーとスパイシーチキンカレーはもちろんのこと、旬の地元食材にこだわってお出ししているm’sプレートは私もワクワクしながら作っているので、お客様にもそのワクワクが伝わったらいいなと思っています!!

本多さん
本多さん

荒武
荒武

本多さんのおいしいお料理と居心地のいい雰囲気、最高のロケーションをこの町に住む人から訪れる人みなさんに体感してもらいたいです!

お話を聞くなかで同じ移住者同士で協力しながらこれからの町の未来も一緒に考えていけたらと改めて強く感じましたので、引き続きよろしくお願いいたします!

本多さん、本日はインタビューにお答えいただきまして誠にありがとうございました!!