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雛のつるし飾り制作体験工房

東伊豆町民インタビューNO.32 ニコニコ会(後編)

荒武
荒武

前半インタビューを終えて、後半のインタビューです。

雛のつるし飾りまつり開催当初から、地域に貢献されてきたニコニコ会のメンバーの皆さんですが、ニコニコ会は主にどのような活動をされているのか、詳しく教えてもらってもよろしいでしょうか?

ニコニコ会のメンバーは現在16名です。

代表は私、齋藤美智子です。

正式には平成19年から設立しました。

設立当初は、30名のメンバーがいましたが、現在ではみんな制作の腕が上がったので半分の人員で設立時の実績を維持できるようになってきました。

活動としては主に雛のつるし飾りを制作して、旅館組合を介して雛の館と呼ばれる、雛のつるし飾りの売店で販売してもらっています。

ニコニコ会
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展示会場に飾ってあるものも、最初は保存会で制作したものが多かったのですが、最近では劣化が進んでくるものも出てきたので私たちニコニコ会の制作したつるし飾りが飾られるようになってきました。

それと雛の館へは、毎年1対(2つ)のつるし飾りを寄付しております。

雛のつるし飾りまつり期間中に開催される素盞鳴尊神社(すさのうじんじゃ)のひな段飾りに使用されているつるし飾りも私達のものなんですよ。

旅館の女将さんたちと一緒に制作する機会もよくあり、作ったものは伊豆稲取駅にも飾られています。

ニコニコ会
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荒武
荒武

雛のつるし飾りまつり期間中はもちろん、イベント期間中以外にもニコニコ会のみなさんの功績が町中で見受けられるんですね!

最近はどのような取り組みをされているのでしょうか!?

新型コロナウイルス蔓延前は東京の百貨店で来客者向けに制作体験をやったり、現在はオンライン上で大学生に向けた制作体験会を開いてもらったりしてきました。

他には宿泊施設や首都圏の展示会場へのレンタル業務も行っています。

また、急な注文にも応えられるように、常に在庫を溜めておくようにしています。

つるし飾りだけでなくパーツごとのキーホルダーも作ってあるし、つるし飾りで家がいっぱいになるくらいたくさんあります!

制作には到底一人ではできないくらいの時間がかかるので、みんなで力を合わせ、その勢いで作りきることができるんです。

ニコニコ会
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荒武
荒武

チームで一つの雛のつるし飾りを作り上げるというお仕事がみなさんの結束力につながっているんですね!

なんともパワフルなみなさんで僕も負けてられません!!

今回インタビューにご参加くださった、鈴木さんと金子さんはなぜニコニコ会に入ろうと思ったのでしょうか?

入ろうと思ったというよりも、雛のつるし飾りまつり立ち上げ時からみんな一緒にやっているので、気づいたらニコニコ会が立ち上がってそこに自分もいたという感覚ですね。

私(鈴木さん)は銀行を退職してちょうど何をしようかと考えていたときに、すぐに地元で雛のつるし飾りを作る会が発足したと聞いて、それに参加していく中で気づいたら30年やっています。ニコニコ会へは斎藤さんに誘われて所属するようになりました。

銀行退職するときには職場の人たちから「退職してから何やるの?」と心配されていたんですが、心配ご無用でしたね!

私(金子さん)はもともと衣料品店で勤めていたこともあり、途中から活動に参加していました。制作を学んでいるときに作った雛のつるし飾りがこちらになります。

ニコニコ会
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荒武
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お二人ともありがとうございます。

ニコニコ会に関わるきっかけになったのはやはり雛のつるし飾りがきっかけだったんですね。

今後もこの「雛のつるし飾り」という文化を継承していかないといけないよなと自分自身も思うのですが、みなさんはこちらの文化継承についてどのようにお考えですか?

現在は稲取中学校の1年生の授業の一環として、「桃」か「猿」のつるし飾りの作り方を教えに行っています。

こちらは商工会が主催となって私達がボランティアとして関わっています。

稲取高校からも文化祭に雛のつるし飾りを展示したいという話があって、数年前から文化祭の準備シーズンになると教えに行っています。

文化祭では制作した雛のつるし飾りだけでなく、教えた内容を模造紙でイラストにまとめて報告新聞も作ってくれるんです。

キットから講師としてのお手伝いまで全部ボランティアで行っています。

制作体験をお仕事でやるという考え方では、こういった次の世代へ文化を継承してもらうための活動を続けていくことはできませんので、稲取の文化を活性化させたいという一新で取り組んでいます。

ニコニコ会
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荒武
荒武

継承していくためには、次の世代へ利益度外視の活動を続けることも必要になってくるとお考えなのですね。とても勉強になりました。

それではニコニコ会の皆さんのこれからの展望についてお教えいただいてもよろしいでしょうか?

これからやっていくこととしては、この仕事を100歳まで続けることです!

手を動かして繊細な作業をしつつ、みんなでお喋りを楽しみつつ制作していたら認知症予防にもなるし、足が悪くなったとしても手が動く限りは制作できますからね(笑)

楽しくみんなでニコニコやっていきましょう!という私達ニコニコ会の活動をこれからも続けていきたいと思っています!

ニコニコ会
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荒武
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楽しい雰囲気はいつも伝わっています。

和気あいあいとした場所には自然と人が集まってくるのかもしれませんね!

最後に、皆さんがそこまで関われる稲取という町ってどんな町だと思われているんでしょうか?

人情溢れる町ですね、みんな性格は悪くないです。

稲取の人たちは、方言は言葉が荒いところはありますけど性格は優しいんですよ。

ずっとこっちにいるとわからなくなるところもあるので、よそから引っ越してきてくれる人たちにこの町の良さをさらに引き出してもらえたらいいなと思っています。

ニコニコ会
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荒武
荒武

自分もこの土地の人の暖かさに触れて暮らさせてもらっております。

移住した身として、どのように東伊豆に貢献できるのか?は引き続き模索し続けるテーマとなってくると思います!

この東伊豆通信というメディアが少しでもそのお手伝いにつながるように引き続き取り組んでいきます!

ニコニコ会の皆さん、本日はどうもありがとうございました!