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岩井茂樹さん
東伊豆新町長

東伊豆町民インタビューNO.55 岩井茂樹さん

荒武
荒武

本日は次期東伊豆町長の岩井茂樹さんにインタビューです。

町長のご就任を間近に控えたタイミングのインタビューをお受けくださり誠にありがとうございます。

岩井さんには東伊豆町の状況をどのように捉えられているのか、今後の展望などについてお話を伺ってまいりたいと思います。

岩井さん、本日はどうぞよろしくお願いいたします。

まず、東伊豆町とどのようなご縁があったのかお教えいただいてもよろしいでしょうか?

よろしくお願いいたします。

国会議員になる前に、父の秘書として来訪したのが初めての東伊豆町でした。

おそらく16年くらい前の話です。

その後、何かと東伊豆町のみなさんにはよく声をかけていただきながらご縁が続いていったんです。

 

特に国土交通省が専門分野なので防災のことや農林水産省の関係では水産・農業関係の相談を受けていて、東伊豆の農協壮青年部の皆さんとは一緒に勉強会を開催したりと、様々な機会をもらい、通うなかで地元のみなさんとの交流を深めました。

 

町長って言われると普通は身構えるものですが、町の人との関係はいたって自然体で、しげちゃんなんて呼ばれたりもしていますよ(笑)

自然体でいられるということが私にとっては居心地がいいなと感じています。

 

国会議員のときは静岡全県を回りましたが、一番多く東伊豆町を訪れていたと思います。

町のことについては多少知っているつもりですが、もっといいところもあるだろうし、課題もたくさんあるんだろうなと、見させてもらっています。

岩井さん
岩井さん

荒武
荒武

岩井さんのSNSでの町の投稿を拝見して私も知らなかった、そうなんだ!という発見をさせてもらっています。

長年東伊豆のみなさんと信頼関係を構築する中で東伊豆町長の役目を担われる気持ちが育っていったということなんですね。

岩井さんは東伊豆町にどのような「魅力」や「らしさ」を感じられていますか?

また、その引き出し方についてお考えのことがありましたらお教えいただきたいです。

一言で表現するのは難しいですが、海と山が比較的近い距離感にあるというのと、南北に長いのが特徴的な土地だなと。

地理学的に峠があって昔はそれが村の堺だったということが、いい意味で昔ながらの地区それぞれが独立しているので、これからはそれぞれが特性を生かしたまちづくりができそうだなと思っています。

いざというときはまとまることもできるのが魅力の一つかなと。

岩井さん
岩井さん
荒武
荒武

私も同じく、各地区それぞれの魅力があって東伊豆町は面白いなと思っています。

首都圏から観光のお客さんがたくさん訪れるのも頷けるロケーションの数々の中に住めていることが誇らしいです。

魅力的な地域である一方、少子化や人口減少が進んでいる今の東伊豆町の現状を岩井さんはどのようにお考えでしょうか?

東伊豆は人口減少が進む地域で、私はかつての人口15,000人に戻すという目標を掲げています。

かなりハードルが高いことだと認識していますが、高い理想を掲げ大きな変化を生み出すことが大切だと思っています。

人の増やし方は色々なやり方があると思うんですが、東伊豆は周辺の地域と比べても少子化が進んでいます。

 

一つ考えているのが、外から来た人のマンパワーと地元の人の力とを融合させて相乗効果を生むことが必要で、まずは移住者や二拠点居住者、テレワーカーが住みやすい環境づくりを進めていきたいです。

観光産業が大きな柱になるのでここで働いている仲居さんを始めとする町外からきた方々も町の魅力の一つにつながる仕組みがないかなと考えています。

 

もう一つは、この前とある旅館さんで仲居さんのお話を聞いた際、仕事終わりにお店が空いておらず食生活が乱れてしまうのでできたら移動販売の車を走らせることができないか、という意見をもらいました。

仲居さんたちには健康な食生活も確保しつつ、ゆとりの時間も送ってもらいながら、この町の方々とも過ごせる楽しみなどを持ってもらえたらいいなと考えています。

 

これらの取り組みは政策が打てれば、比較的結果が出やすい話だと思います。

 

それと今の東伊豆町には観光産業・一次産業が存在していますが、もう一つ新たな産業を生み出せたらいいなと思っています。

公約にも掲げていますが、「3」という数字は安定する数字だと思うので、状況を見ながら見つける努力をしていきたいですね。

 

また聞くところによると、子どもたちが高校生になると町外へ流出してしまうという状況があるようです。

親心としてはしょうがないとは思いますが、東伊豆だからできる学びの経験を作れたらいいのではないでしょうか。

例えば観光地というこの土地の特色を活かすなら、これから世界に秀でた観光産業を牽引する人材育成ができる町にしてみてはどうかなと、おもてなしの技術はもちろん、ITなど新技術を取り入れながら観光産業は進化していくと思うので、併せて日本人の心が学べるような観光専門学校のような場を作ることができるのではないかなと考えます。

 

東伊豆にはいろんなタイプの旅館さんがあり経営者さんたちもそれぞれ独自の哲学を持って経営されているので、そういう取り組みを進めながら、子どもたちにとって将来に役立つ学びがある機会が作ることができれば、子どもの流出を抑えられるのではないかと思います。

岩井さん
岩井さん

荒武
荒武

地域の課題とその解決策を具体的にお考えでいらっしゃることが大変よくわかるお話でした。

岩井さんの新たな取り組みが始まる中で少しずつ衰退の道を辿っていた町の雰囲気が好転していきそうだなと期待に胸が膨らみます!

コロナ禍ではあるのですが、今後地域の人たちと移住者や観光客の交流をどのように促進していけたらいいと思いますか?

就任前で町の財政を正確に把握していないので東京の感覚でお話させてもらうと、自分は仕事の後にスポーツジムに行くんですが、東伊豆町にはないため隣の市のジムに行っています。

運動は精神衛生上も必要ですし、体を動かしながら交流できるような場があると良さそうですね。

それとこちらも財政的な面もあると思うのですが、温泉の町なのに公衆浴場がないという点が気になっています。

スペシャルな温泉ではなくていいので、今使われていない温泉が出るようなスペースを活用できたら高齢者なども利用可能な公衆浴場があると、そこに観光客も立ち寄れてコミュニティの核になると思うので、そういった経済の場となりコミュニケーションが生まれる場所があるといいなと考えます。

岩井さん
岩井さん
荒武
荒武

なるほど、いい汗が流せる場所は自然と交流が生まれたり、打ち解けるのに有効だったりもしますよね!

岩井さんは地域の事業者さんたちとのつながりも強いと思うのですが、民間事業者さんたちとの連携でお考えのことや今後の展望についてお教えください。

町の財政が厳しいということはあるのですが、出来たらいいなと思うことは、不要となった施設の活用を、PFIなどの仕組みを活かしながら民間企業が利益を出してもらうようなやり方で活用できたらいいのではないかなと思っています。

 

またこれからは地域交通が徹底的に重要になってくるだろうなと思っています。

タクシーは数が少なく夜は走っていないし、幼稚園の合併に寄る送迎も必要になってくる。

子どもたちが学校に行っている間に、地震が起きたときの、人や物の交通の在り方を考えておく必要がありそうです。

海上交通という可能性も考えておく必要があると思います。

岩井さん
岩井さん

地域通貨などのような経済を域内でまわす取り組みの検討も進めていきたいです。

観光で稼いだお金をちゃんと地域のなかで循環させる仕組みを導入し、その他の機能も付加しながら、地域のボランティア活動した人や高齢者の歩数でポイント付加できるような運用ができるといいですね。

 

夢はいっぱいありますが、町の活力が小さくなっているところを食い止めて変えていくということを考える上で、無駄を省きながら、やれることを思い切って進め、安全・安心・稼ぐという点に投資していく感覚が必要だなと感じています。

岩井さん
岩井さん
荒武
荒武

岩井さんが町長になられるこの町で暮らすことが楽しみになるお話をたくさんお聞かせいただきました!

微力ではありますが、私もお世話になった東伊豆への貢献を続けていきますので、これからどうぞよろしくお願いいたします。

本日はたくさんのご構想をお聞かせいただきありがとうございました!