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住む
稲葉望さん
伊豆漁協稲取支所職員

東伊豆町民インタビューNo.11 稲葉望さん

荒武
荒武
こんにちは!
本日は伊豆漁協稲取支所に勤められている稲葉さんへインタビューをさせていただきます!
稲葉さん、本日はどうぞよろしくお願いします。
まず稲葉さんの自己紹介をよろしくお願いいたします。
私は、東伊豆町の隣町の河津町の上峰という地区で生まれ育ちました。
伊豆漁協稲取支所へは元々勤めていた親戚づてに、製氷課で男手が必要とされているという話を聞き、就職しました。
それ以来漁協の製氷課にて、製氷所の業務を主に担当しています。
直売所こらっしぇができてからは、北川港や谷津(河津町)港の定置網漁で水揚げされた魚の仕入れや下処理なども担当しています。
稲葉さん
稲葉さん

こらっしぇ事務所にてインタビューにお答えいただきました!

荒武
荒武
ありがとうございます!
稲葉さんは漁師さんたちが安心して漁に出られる環境を整えることをお仕事にされているということですね。
続きましては稲葉さんの現在のお仕事についてもう少し詳しく教えてください。

製氷所では、主に氷雪販売業と冷凍庫の貸し出し業を行っています。
氷雪販売では、漁師さんたちが漁をするときや魚を水揚げした際に、鮮度を保つための氷の仕入れと管理と販売をしています。
製氷所では、かつては氷を製造販売していましたが、衛生管理を徹底するため現在は仕入れた氷を保管して、販売しています。
稲葉さん
稲葉さん

稲取港に面した稲葉さんの務める製氷所
直売所こらっしぇ

冷凍庫の貸し出し業では、漁協が販売するキンメダイや干物などの水産物の保管はもちろんのこと、近隣の水産業者や菓子製造業者、農協などにスペースを貸し出しています。
水産物以外では柑橘果汁やお菓子の原料などが保管されています。
また、加工品販売の業務にも携わっています。
魚の捌き方は漁協の先輩たちから教わり、覚えました。
稲葉さん
稲葉さん

製氷所には所狭しと氷が置かれている

こらっしぇでは、定置網漁で水揚げされた鮮魚の仕入れと販売コーナーへの陳列及び販売、情報発信を行っています。
定置網漁は主に東伊豆町の北川港と河津町の谷津港に、朝5〜6時頃に仕入れに行きます。
職員が入れ替わりながら仕入れを行っており、僕は日曜日と月曜日を担当しています。
その日に定置網が休みかどうかは、漁協のネットワークでおおよそ前日にはわかるようになっています。
稲葉さん
稲葉さん

北川港での仕入れの風景(こらっしぇ店長も同行)

荒武
荒武
北川港での仕入れに立ち会わせていただきましたが、地元でおなじみの飲食店の店主の方たちも魚介の仕入れに来ていました!
お目当ての魚介が少ないこともあるようで、早いもの勝ちで買うことができるルールということもあいまって、みなさん鋭い眼光でコンテナ上の魚を選別していました。
美味しい魚料理が食べられる環境は、早朝から漁や仕入れを行うお店の人達がいるからこそ!
当たり前のことでしたが、現場に立ち会うとより一層そのありがたみが増しました。

仕入れた魚はその日の直売所こらっしぇオープンまでに、鮮魚コーナーへ運びます。
8時30分オープンと同時に鮮魚を狙った地元のお客さんたちが殺到し、上物の魚介はあっという間に売り切れてしまいます!笑
お客様からの希望があれば、大きな魚等は下処理も行うことが出来ます。
稲葉さん
稲葉さん

オープン直後、鮮魚コーナーにお客さんが群がる(AM8:30)
仕入れた魚を捌く稲葉さん

鮮魚コーナー陳列状況は基本的に勤務日の朝には、Twitterを使って情報発信を行っています。
他のスタッフが別のSNSアカウントでUPしており、現在は個人のアカウントで鮮魚コーナーの情報をお届けしています。
Twitterを見てわざわざ神奈川県から足を運んでくれるお客様だったり、アドバイスをいただく機会もあって反響があることを実感しています。
こらっしぇは鮮魚に限らず、地場産の多種多様な野菜も多く取り扱っているのでそちらも注目してもらいたいです。
青パパイヤという野菜があることをこらっしぇができて知りましたが、今は好んで食べるようになるほど気に入っています!
農家さんが品出ししているタイミングだったら、農作物に関していろいろ教えてくれると思いますよ。
稲葉さん
稲葉さん

\\ 稲葉さんのTwitterアカウントはこちらから! //

荒武
荒武
漁業にまつわるお仕事が多岐にわたることを稲葉さんへのインタビューで改めて知ることが出来ました。
大変興味深いお話ありがとうございます。
鮮魚の仕入れから情報発信まで取り組む稲葉さんが、ご自身のことやこらっしぇで今後挑戦していきたいことってどんなことがありますでしょうか?
煮付けや味噌漬けをメインで展開しているキンメダイの加工商品について、さらに可能性を広げていけたらと考えています。
冷凍設備を整えて、よりいい状態のキンメダイを提供できるようにしていきたいです。
また漁協の中では、キンメダイ以外にも取り扱える魚介類を見つけられると面白いと思います。
個人的に食べてみたくて今注目しているのは、「ウツボ」です。
東伊豆の人は磯魚を食べませんが、別の地域では食されているので、観光客向けになにか作れれば、面白いのかなとは思います。
こらっしぇができてから、市場に出回らなかったエビ網漁でかかった魚も多くを仕入れて販売するようになって、カサゴなどは高級魚として観光客のお客様が買っていかれることがありますね。
隣港の谷津港からも、海藻や貝類も仕入れています!
稲葉さん
稲葉さん
荒武
荒武
港が目の前の直売所ならではのチャレンジですね!!
こらっしぇのこれからの発展にも目が離せません!!
最後に、漁業を支える現場から見て東伊豆の漁業はどのような状況なんでしょうか?
キンメダイで言うと、水揚げ量が年々減少傾向にあります。
稲取港は稲取キンメにこだわって取り扱っており、販売数が限られているという希少性をお客様にはご了承いただいて販売しています。
天草に関しても同様で、担い手が減少してブランドだった稲取の天草が貴重になっています。
そういった貴重な食材をこらっしぇでは取り扱っているので、注目していただきたいです!
ただ漁師さんは高齢化しているので、漁師志望の人が増えたらさらに活気が増すのではないかなと思っています!
稲葉さん
稲葉さん

早朝、漁に出る漁師さんが仕入れた氷を記録する黒板、かつては黒板いっぱいに漁師さんの名前が書かれていたという

荒武
荒武
その産業、そのお仕事に触れてみないと知ることが出来ない世界がたくさんあることを、漁協の期待の星である稲葉さんへのインタビューを通して学ぶことが出来ました!
まだまだ知らない世界が東伊豆町には広がっているはずです。
どんどんこの町のことを深堀りしていきますので、ご覧のみなさまどうぞ引き続き東伊豆通信をよろしくお願いいたします!